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QURULI
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岸田 繁(Vo&G)・佐藤 征史(B)・大村 達進(G)・クリストファー マグワイア(Dr)
強烈な個性を放つ愛すべきバンド、くるり。2001年、ギターの大村達進の加入により4人になるも、オリジナルメンバーのドラム・森信行が2002年に脱退し、再び3人に。さらに2003年、サポートドラムとしてライブなどに参加していたクリストファー・マグワイアが加入。現在にいたる。鬼気迫る圧倒的なパフォーマンスと確かな演奏能力、ボーカル岸田繁の天才的コンポ―ス能力でその地位を浮動のものにする。UKロック的な音を基盤としながらも、同時に兼ね備える素朴な感じ、フォークっぽさ、GSっぽさが魅力。一時はピコピコ路線に走るも、最近は元のロックな彼らに戻りつつあるようだ。
 アンテナ
アンテナ
くるり
2004・3・5

1. グッドモーニング (8)
2. Morning Paper (8.5)
3. Race (7.5)
4. ロックンロール (9.5)
5. Hometown (8)
6. 花火 (7.5)
7. 黒い扉 (8)
8. 花の水鉄砲 (8.5)
9. バンドワゴン (8)
10. How To Go (8)
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ドラムのマグワイアを迎えて最初のアルバムとなる5th。最近のシングル作品に見られた傾向どおり、3rdから4thで手を出していたピコピコ路線からは足を洗い、純粋なバンドサウンドに戻っているのがうれしい。
今作では彼らの特徴である叙情的な部分、そして「和」を感じさせる部分が最も強く出てる。音の雰囲気としてはファーストの頃に近いのだが、さすがに当時とは完成度の面でかなり進歩している感じだ。なにより、余計な小細工をせずに純粋に自分達の音楽を追及しているところが素晴らしい。
初期のくるりっぽい情景描写と切ないメロディーのM1、変則的な構成で勢いのあるM2、そしてなんといってもこれぞくるりの真骨頂といえるシングルM4!メロディー、アレンジ共に最高傑作。あまりに聴き入りすぎて4分以上あるのに2分くらいに感じるほど。タイトルからもこの作品に対する彼らの自信の程が伺えますね。 跳ねるような演奏とどこかお茶目な感じが楽しいM9、そしてM10ではシンプルにロックというものを追求。
ただ、全体を通してちょっとおとなしい感じはする。「図鑑」の頃に感じたバンドの圧倒的なグルーヴ、狂気すら感じるほどのパワーは足りない。成長といってしまえばそれまでなのだが、何か一つ抜けてるとすればそれだろう。個人的にはやはりくるりのドラムは森信行しかいないんじゃないかと思ってしまう。
FAVORITE & PUSH: 4、8、2、10、1

 
 ジョゼと虎と魚たち ORIGINAL SOUNDTRACK
ジョゼと虎と魚たち
くるり
2003・11・5

1.ジョゼのテーマ (8)
2.乳母車 (8)
3.別れ (7.5)
4.サガン  (−)
5.飴色の部屋 (8.5)
6.ドライブ (8)
7.ジョゼのテーマU (7.5)
8.恒夫とジョゼ (7.5)
9.ハイウェイ<Alternative> (8.5)
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岸田が音楽を担当した、同名タイトルの映画のサウンドトラック。
映画の方は観てないのでこれらの音楽が実際BGMとしてあっているのかどうなのかということはわからない。でもこの作品を単体で一つのミニアルバムとして考えても十分満足できるものになっている。
映画のシーンで使われるわけだけど、あまりにもそのイメージそのまんまの曲だと寒いし、当然バックグラウンドな訳だからあまり主張しすぎるのもいけないんだろうけど、それをうまく満たすような絶妙なバランス。控えめなんだけどしっかりとそれぞれのトラックが力を持っている。M1、M6はスティールドラムやコンガなどが用いられ、共にエスニックな仕上がり。でもM1はミステリアス、M6は優しげで全然違う表情を見せている。歌モノはM5、M9のみ。どちらもくるりの真骨頂とも言うべきバンド音楽の魅力をたっぷり味あわせてくれるナンバーだ。心地よいギターの音、清々しいメロディー、ただよう若さや青春の泥臭さ、そしてどこか懐かしい感じ。なんといってもハイウェイがいい!
これを聴いて確信した。やっぱり岸田繁という男は天才だ。

 
 THE WORLD IS MINE
THE WORLD IS MINE
くるり
2002・3・20

1.GUILTY (8) 
2.静かの海 (7.5) 
3.GO BACK TO CHINA (7.5)  
4.WORLDS'END SUPERNOVA (8.5) 
5.BUTTERSAND/PIANORGAN (7.5) 
6.アマデウス (7)  
7.ARMY (7) 
8.MIND THE GAP (8)
9.水中モーター (8.5) 
10.男の子と女の子 (8) 
11.THANK YOU MY GIRL (8) 
12.砂の星 (7) 
13.PEARL RIVER (7)
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大村が加入して初の4thアルバム。最近やたらと氾濫しているコンピュータによる打ち込みがぐっと増え、いわゆる「バンドにボーカルが乗って、サビがあって…」という普通の「歌」は少ない。
なんていうか、くるりももう戻ってこないのか、そっちに行ってしまうのか、ということを痛感させられてしまった。彼らは前作から実験的にコンピュータを使い始めたが、今回はさらにアルバム全体を作りこんだ音で固めてきている。元々の彼らの音を望んでいる人(僕も含め)にはちょっと悲しいものがあるんじゃないだろうか。音作りに対するこだわり方が群を抜いていて、新しい音を完全に使いこなしているのはさすがだが。
不吉な音から始まるM1は初めは静寂、そして轟音、また静寂。轟音の部分はライブでよくやる「すけべな女の子」並にくるりトップクラスの激しさだ。ここで一瞬見せる彼ららしい激しさ、もっともっと出してくれ。
先行シングルとなったM4や映画「JAM FILMS」でオープニングに使われたM9は完成度が高く、くり返し聴いていくうち頭から離れなくなる。でも純粋なバンドだけでM10やM11のようなすばらしい曲ができるなら、これ以上時代に流されて自分らのスタイルを忘れるようなことはやめてほしい。
徹底して作りこんだ精巧なアルバム。でも見たいのはめかし込んだ彼らではなく、もっともっと素をさらけ出した本来の彼らの姿。次の作品は裸の付き合いをしてほしい。
FAVORITE & PUSH: 9, 4, 10, 11, 1

 
 図鑑
図鑑
くるり
2000・1・21

1. イントロ (7) 
2. マーチ (8.5) 
3. 青い空 (9)
4. ミレニアム (8.5) 
5. 惑星づくり (8) 
6. 窓 (8)
7. チアノーゼ (8)
8. ピアノガール (7.5) 
9. ABULA (7)
10. 屏風浦 (8) 
11. 街 (9)
12. ロシアのルーレット (7.5)
13. ホームラン (8.5) 
14. ガロン (7.5) 
15. 宿はなし (8)
a

くるりの2nd。「これこそくるり」と言える会心のアルバム。代表作となるべき一枚だと思う。
素朴で、どこかしら懐かしさを感じさせるような、純和風のにおいをプンプンさせながら、非常にハードで一番ロックを感じる。内から湧き出る衝動をそのまま形にして吐き出したようなエモーションの塊。唸りを上げる轟音ギターに酔いしれろ。燃え盛るような三位一体のグルーヴ感。彼らの持ち味が最もよく出ているアルバムじゃないだろうか。それが集約されそのまんま形になったようなめちゃくちゃ熱いナンバーがM3。炸裂するギターノイズ、マシンガンのようなドラミング、狂気すら感じるボーカル。その驚異的パワーに圧倒されます。同時に、心に響くセンチでメロディアスな側面も見せる。タイトル通りシンプルなピアノ伴奏のクラシカルなバラードM9、激しいボーカルでありながら叙情性豊かで感動的なメロディーのM11がまさにそんな感じだ。また、シャバダバというコーラスが特徴のM13や、アコーディオンやメロディー、歌詞がモロに昭和歌謡のM15に特に強く出てるようにGS的、「和」を感じさせる音。これも彼らならではの味でアルバム全体に漂っている。
このアルバムを一言で表すと「衝撃」。この味は他のバンドでは真似できまい。 最近のくるりしか知らない人にも聴いてもらいたい、まさに音楽の図鑑。
FAVORITE & PUSH : 3、11、13、2

 
 ファンデリア
ファンデリア
くるり
98・5・21

1.Interlude (7.5)
2.モノノケ姫 (8)
3.Old-fashioned (8)
4.続きのない夢の中 (7.5)
5.雨 (7.5)
6.Supper (7)
7.坂道 (7.5)
8.Yes mom I'm so lonely (7)
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インディーズレーベルから出たアルバム。
やはりインディーズだけにまだまだ演奏も荒削りだし、ミックスも悪くて音があまりよろしくない。まあでもそれは不可抗力。そんな中にも「もしもし」と同様、ここにくるりのルーツが集約されているといった感じ。田舎臭さ、ダサさ、泥臭さ、それと同時に熱いロック魂と他のバンドでは絶対に出しえないような音、独創性、狂気を感じる。
アルバムは優しいギターによるインストのM1から始まる。そして狂おしいほどの激しさが爆発するM2へ。ファンの間、ライブでもおなじみのナンバーでくるりの激しさの象徴とも言えるような曲だ。M3はタイトル通り古い映画を連想させるような、ちょっと変わった進行の力の抜けた感じのトラック。これはくるり流のオシャレの形なのか?その後はまったりとした曲が並び、このアルバムは幕を下ろす。
ファンデリアとは電車の天井についた換気装置。全てのスタートとなるこのアルバムから、くるりの風が吹き始める。
FAVORITE & PUSH : 3、2

 
 もしもし
もしもし
くるり
99・5・19

1.東京 (8.5)
2.夜行列車と烏瓜 (8.5)
3.虹 (8)
4.恋するクラゲ (8)
5.スプラッシュ (−)
6.蒼い涙 (7)
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シュガーフィールズの自宅スタジオでレコーディングされたという、1000枚限定のデモ音源集。ファーストシングルの「東京」、2ndの「虹」の別バージョンなどを含む全6曲入り。どちらもメジャー版との歌詞の違いなどが楽しめます。
いかにもインディーズ時代の作品という感じで、アレンジも背伸びした風で荒削り、初々しいボーカル、いやあ、若いねえ。でもやっぱりくるりなんだよね。もうはっきり言って全然普通じゃない。現在の彼らの核となる部分がすでに見え隠れしている。その後メジャーデビュー曲となるM1のありえないコード進行、いかにもくるりならではの世界観、力の抜けた感じのM2、ストレートなロックなんだけどどこか素朴でGS風なM3、ちょっとUK風でカッコつけた感じの、でも歌詞がくるりらしいM4。どれも愛すべき作品です。
いまや限りなく入手不可能に近い幻のミニアルバム。
FAVORITE & PUSH : 2、1、4

 

 
 MYBEST・くるり
quruli・best
18 TRACKS
79'14"

01.虹 (8.5)
02.青い空 (9)
03.ばらの花 (8.5)
04.ノッチ5555 (8.5)
05.男の子と女の子 (8)
06.MIND THE GAP (8)
07.ワンダーフォーゲル (9)
08.WORLDS'END SUPERNOVA (8) 
09.東京 (9)
10.サマースナイパー (8)
11.水中モーター (8.5)
12.春風 (8)
13.街 (9)
14.ホームランボール (8)
15.サンデーモーニング (8.5)
16.ハローグッバイ (8.5)
17.THANK YOU MY GIRL (8)
18.リバー (8.5)
a

これは友達にも好評でしたね(そのときのとは多少内容を変えてるけど)。選曲、曲順ともに、くるりの魅力を最大限に聞かせることのできるものができたと自負している。
この曲ができたことでプロでやっていけることを確信したという、ある意味アーチストくるりを決定付けたといってもいいM1からスタート。そしてM2で一気に弾けます。M4はシングルM7のカップリングで初回限定のボーナストラック。疾走感とスピード感に溢れるロックチューン。ジングル的に入れたM6の次にメインとなるM7の登場。くるり史上最もポップなこの曲は疾走感と高揚感、それに切なさも加わった珠玉の名曲です。M10もM7のカップリング。どことなく枯れた感じのメロディアスでアジアンな曲。M15はM3のカップリングでストレートなギターロック、M16はM8のカップリング。リズムに使った打ち込みが効果的なかなり切なく美しい曲。


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